エフコープ生活協同組合

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『リテールマーケティング(販売士)検定試験』は、現場で役立つ販売接客の技術だけでなく、在庫管理からマーケティング、労務・経営管理に至る幅広い知識が身につく流通・小売分野で唯一の公的資格試験です。試験科目は「小売業の類型」「マーチャンダイジング」「ストアオペレーション」「マーケティング」「販売・経営管理」の計5 科目で構成され、小売業の基礎知識がバランスよく身につきます。人材育成の一環として取り入れている企業も多く、今回は、販売士資格を昇格要件として取り入れて社内教育に活用しているエフコープ生活協同組合の人事部・人財開発課課長の森健さんと担当の稲富奈津子さんにお話を伺いました。

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エフコープ生活協同組合 人事部人財開発課
課長 森 健 さん、稲富 奈津子 さん


現在のお仕事内容を教えてください。


当組合には人事に関しての3 つの課がございまして、そのうちの「人財開発」を担当しております。そこで、「採用・育成・定着」を基本とした自己成長に基づく選抜・階層別研修や入協後のフォローアップ研修、他にも自主的に学ぶための自主講座の企画等、それらの企画運営とサポートを担っております。また、働くスタッフがいきいきと活動できる職場づくりを目指しており、ダイバーシティの推進、カイゼン活動、ファミリーデイの開催等、職場環境づくりの推進等を行っています。


人財開発の取り組みについてお聞かせください。


当組合には3か年毎に更新される教育体系があり、そこで様々な教育や研修を実施しています。
一般的に、エフコープと聞いてよくイメージされる宅配事業をはじめとして多種多様な事業がありますので、各事業部と連携しながら、そこで必要となる教育や研修を企画します。たとえば、店舗事業で次期マネージャークラスの育成研修をしたいということであれば、具体的に話を伺った上で育成研修プログラムを企画し、提案するといった取り組みも行っております。スタッフがこれまで学習したプログラムや取得した資格はすべてデータベース化しており、それらは人事異動や配置転換の際の判断材料になります。


自主講座とはどのような取り組みですか。


これは業務ではなく、自主的な学びの場としての講座になります。興味があればどんどん参加してもらい、自身の学習に繋げてもらう取り組みです。人事部で開催するものもあれば、部署ごとに取り組むものもあります。経理部主催で経理知識を学ぶ講座を実施したり、商品検査センターの企画で検査方法について学ぶ講座を開催したりといった形です。


多岐にわたる人財開発の取り組みにおいて、リテールマーケティング(販売士)検定をどのように活用されていますか。


当組合では、スタッフのスキルを磨き、成長を促す自己啓発に対して支援制度を整備しております。通信教育や書籍購入、資格取得等への援助など、自ら学ぶことへのサポートをしています。
また、他にも組合内での昇格に関わる昇格要件資格を定めており、販売士の資格は、その当組合の昇格要件に位置付けられています。この資格を取得しなければランクアップできないという必須資格のため、スタッフの学習意欲も非常に高く、毎回多くのスタッフが勉強に励み、受験しています。


なぜ、販売士の資格を昇格要件資格に取り入れられたのですか。


販売士については、計数能力の強化を意図して2005 年に昇格要件資格に定められました。販売士は流通業界で唯一の公的資格として、日本商工会議所や全国商工会連合会が認定する流通業に関する資格です。本資格以外の昇格要件はいずれもエフコープの業務で発揮される能力や技能、勤務成績を測るもので、この要件に公的資格を取り入れることによって、昇格に関しての客観性が高まり、より公正な運用が可能であると考えています。

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エフコープの求める人財像をお聞かせください。


3当組合では、経営理念とは別に人事理念というものが策定されています。
「個を認めあい、個を磨きあい、自律型人財へ」というものです(2001 年策定)。当組合が実施する社内教育や自主講座はすべて、この理念に照らし合わせながら企画・サポートを行います。
雇用形態に関係なく「人はもともとすばらしい力を持っている」と捉えており、その中で個々の価値観を尊重し、互いに認めあい学びあい、高まりあい、その力が大いに発揮されるようにという考えが根底にあります。それに共感し、自己研鑽を重ね、絶えずチャレンジできる人財と組織であることを目指しています。社内教育の取り組みもその理念に沿うものであるべく、当組合では様々な取り組みを実施しております。
具体的には、生協オリジナル講座から一般の講座まで幅広いジャンルの通信講座を組合内で提供したり、簿記やPC 検定など現時点で130 個ほどの多種多様な資格を受験料負担の支援対象にするなど、それらがスタッフ自らのステップアップに繋がればと思っております。


販売士資格がどのように役に立っていますか。


 働く上での基礎知識が習得できることはもちろんのこと、学習を通じて日常の業務内容を振り返ることができます。
さらに、これまで経験してきた業務の意味を遡って理解したり、私たちの役割・使命を改めて考える機会にもなっていたりと、色々な面で役に立っていると感じています。また、それらを踏まえて今後どうするのか、自己成長のために学ぶことの大切さを知る機会にもなると考えています。


販売士資格取得者にどのような活躍を期待されていますか。


当組合の持つ人事理念に基づき、 一人ひとりが自己研鑽を重ねてチャレンジしていく風土を大切にしつつ、個として得た知識を共有しながら成長に繋がる組織を目指していきたいと考えています。
そうした組織をつくるためにも、学んだ知識を土台に、さらに進化して活躍のフィールドを広げていく学習意欲を持ち続けてほしいです。雇用形態、役職にかかわらず、一人ひとりが学び、成長し、自己実現に向けて活躍する人材になっていただきたいと思います。

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  • 所在地  :糟屋郡篠栗町大字篠栗4826-1
  • 代表者  :理事長 堤 新吾
  • 創業   :昭和58年4月1日
  • 組合員数 :503,238 名(2019 年3月末現在)
  • スタッフ数:フルタイムスタッフ1,251名、定時スタッフ1,633名(2019 年3月末現在)
  • ULR :https://www.fcoop.or.jp