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切らずに治す脳血管の異常

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HOME >  会員サービス >  健康Q&A >  切らずに治す脳血管の異常

切らずに治す脳血管の異常 2012年7月号より

津本 智幸
国立病院機構 九州医療センター 脳血管内治療科科長

日本脳神経血管内治療学会指導医、日本脳神経外科学会専門医、1969年生まれ。和歌山県立医科大学卒業。医学博士。
本年1月より、九州医療センターに新設された脳血管内治療科で脳血管内治療を行っています。
0歳、女性、生来健康です。 脳ドックを受診したところ、頭に8mm大の動脈瘤があると言われました。今後どうすればよいでしょうか?

正確には、破れていない状態で偶然見つかった動脈瘤で「未破裂脳動脈瘤」と言います。最近は、たまたま脳のMRIやCT検査を受けたり、脳ドックを受けたりして見つかる場合がほとんどです。「未破裂脳動脈瘤」が破れると「破裂脳動脈瘤」になり、「くも膜下出血」を引き起こします。「くも膜下出血」は半数以上の方が死亡するか社会復帰不可能な障害を残してしまう極めて重篤な病気なので、医者に「脳動脈瘤」があるといわれると患者さんはびっくりしてしまうでしょう。しかし、一般的には破裂率は年0.5~3%といわれており、すぐに破れてしまうものではありません。破れやすいと言われているのは、大きいもの(7mm以上)、頭の後方や中央にある瘤、不規則な形のもの、複数あるもの、家族にくも膜下出血患者さんのいる家系などと言われています。

では未破裂脳動脈瘤が見つかったらどうすればよいのでしょう?
まずできることは、「喫煙・大量の飲酒を避け、高血圧を治療する」ことです。喫煙・高血圧は、破裂の危険因子といわれています。また信頼できる医師に相談しましょう。治療方法としては、「内科治療」「開頭ネッククリッピング術」「コイル塞栓術」がありますので、これら3つの治療について深い知識を持っている医師に相談するのが良いでしょう。
外科治療ですが、昔は「開頭ネッククリッピング術」のみでしたが、最近の進歩として「コイル塞栓術」があります。コイル塞栓術は1995年には米国内で、日本国内でも1997年から認可されており、現在まで世界で12万5,000人以上の患者さんが治療されております。
方法としては、太ももの動脈からカテーテルを挿入し、動脈瘤まで進めていき、プラチナでできた非常に柔らかいコイルで動脈瘤の中を詰めて破れないようにします。コイル塞栓術が適した動脈瘤は、コイルの収まりが良いネック(動脈瘤の入り口)が小さな動脈瘤や脳の深い場所にあって開頭手術が難しい動脈瘤などです。コイル塞栓術の適応となる動脈瘤は全体の3-4割の動脈瘤と言われていますが、日本脳神経血管内治療学会認定指導医・専門医といった専門家にコイル塞栓術に適した動脈瘤かどうかを相談しましょう。
コイル塞栓術は、頭を切らなくてすむので入院期間が短く、体への負担が少ないことがメリットですが、開頭ネッククリッピング術と同程度の約5%の合併症の危険性があります。治療に関しては、十分に医師と相談して、治療の目的と危険性についてよく理解して、決定することがとても重要です。

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