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前立腺肥大症

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前立腺肥大症 2012年1月号より

坂本直孝
国立病院機構九州医療センター 泌尿器科科長・前立腺癌総合治療センター部長

日本泌尿器科学会 専門医、指導医、泌尿器腹腔鏡技術認定医、 医学博士
1986年鳥取大学医学部卒業 九州大学泌尿器科および関連病院にて勤務
2000年4月より九州医療センター 泌尿器科勤務
専門は尿路性器がん、特に前立腺がんの診断治療
60歳 男性。最近、尿の勢いが悪く、昼間は2時間毎に排尿し、就寝後も3回尿意で目が覚め、睡眠不足気味です。どのようにしたらよいですか。
診断結果および経過
 かかりつけ医に相談したところ泌尿器科専門医への受診を勧められた。受診すると、排尿状態に関する問診票を記載した。検尿では細菌感染や血尿はなく、採血にて前立腺特異抗原(PSA)を測定し、前立腺癌の心配もないようであった。肛門から指を入れて触診(直腸診)、超音波検査にて前立腺肥大症の診断をえた。排尿状態をチェックするための排尿記録(排尿した時刻、1回排尿量、1回排尿にかかった時間)を2日間つけ、尿勢を測定できる便器で排尿し(尿流測定)、その後、残尿測定を受けた。尿勢は低下しており、排尿後に50ccの尿が膀胱内に残っているといわれ、α1-ブロッカーという薬剤を内服した。尿勢の改善を認め、夜間も1回の排尿ですみ、残尿もほとんど消失した。
前立腺肥大症とは
 前立腺は膀胱の下部にあり、尿道を取り巻くクルミ大の男性生殖器官です。前立腺肥大症は尿道周囲の移行域から発生し、尿道を圧迫し、閉塞や二次的な神経や膀胱平滑筋の変化を生じ、症状が出現します。肥大は組織学的には30歳代より認められ、加齢に伴い増加します。通常50歳以降に症状を自覚すること多く、尿に勢いがなく、排尿に時間がかかる、排尿回数が増える(頻尿、夜間頻尿)、我慢できないような尿意を感じる(尿意切迫感)などがあります。また、排尿したいのに排尿できなくなる(尿閉)こともあります。重症になると腎不全に陥ったり、尿路感染症を繰り返すこともあります。
 このような排尿症状をきたす原因として前立腺肥大症以外に膀胱や尿道の疾患もあり、診断には直腸診や超音波検査などにて前立腺が肥大していることを確認し、場合によっては膀胱尿道内視鏡検査で前立腺による尿道の閉塞状態を観察することもあります。また、採血にてPSAを測定し、前立腺癌の疑いがないかチェックすることも重要です。自覚症状で困る場合や残尿量が多い場合には治療が必要になります。
治療は
 薬物療法が第一選択になります。α1-ブロッカーを使用することが多く、その他、植物製剤、漢方薬、前立腺を縮小させるホルモン剤を使用することもあります。これらの薬剤は継続する必要があります。
 症状が改善しない場合や残尿量が減少しない場合は手術療法を行います。手術療法としては尿道から内視鏡を挿入し、肥大した前立腺を切除する手術(経尿道的手術)が主体で開腹手術を行うことはまれです。
注意点
 前立腺肥大症を予防する明らかな方法はありません。飲酒、寒冷にさらされること、ある種の薬剤(感冒薬、抗不安剤、抗コリン剤など)は排尿症状を悪化させることがあり、注意を要します。前立腺肥大症にて命にかかわる病態になることはまれですが、受診することが前立腺癌や他の尿路疾患の発見の契機となることもあり、排尿症状を自覚する場合はかかりつけ医に相談することや専門医を受診することをお勧めします。

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