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急な激しい腰痛で動けなくなったときには

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急な激しい腰痛で動けなくなったときには… 2011年10月号より

寺田 和正
国立病院機構九州医療センター 整形外科 医長

昭和58年、九州大学医学部卒業。九州大学整形外科入局。
昭和63年、九州大学大学院博士課程修了。
福岡市民病院、潤和会記念病院の勤務を経て、平成3年、米国セントルイス市ワシントン大学留学。
帰国後、九州大学医学部整形外科に勤務し、平成10年より現職。
専門領域は脊椎外科で年間250例以上の脊椎手術を執刀。
36歳男性、会社員。デスクワークの途中で、床に落ちたボールペンを拾おうと少し腰を捻じって中腰になったとたん、腰に激痛が走りました。直後から、立ったり座ったりがスムーズにできなくなり、歩くのもやっとで、あわてて整形外科を受診しました。
診断結果と治療経過
 腰椎は前かがみの姿勢で固定され、腰椎の動きは高度に制限されていましたが、下肢の症状はなく、神経学的検査(反射、筋力、感覚)も正常でした。腰椎単純X検査でも異常なく、「急性腰痛症、いわゆるぎっくり腰」と診断されました。鎮痛薬と湿布の投与、骨盤ベルトの装着を受け、自宅安静を指示されました。数日後には、腰痛は軽減し、1週間後には、腰痛は消失し仕事に復帰しました。
ぎっくり腰とは
 日常生活でのなにげない動作、とくにひねり動作で急に起こる腰部の激痛は「急性腰痛症」といわれます。一般には「ぎっくり腰」として知られ、欧米では「魔女の一撃」とも呼ばれています。その原因は、腰椎の後方にある椎間関節の捻挫や、椎間関節への滑膜の嵌入などが考えられていますが、くわしくはわかっていません。ある日突然、強い腰痛に襲われ、日常生活や仕事に多大な支障をきたすので、何かとんでもない病気になったのかと不安が募りますが、診察でもX線検査でも異常所見なく、大部分は数日間で軽快する良性の腰椎疾患です。
しかしながら、急性腰痛はぎっくり腰ばかりではありません。下肢痛のない腰椎椎間板ヘルニアや、高齢者で骨粗鬆症を有している場合は脊椎圧迫骨折の可能性もあります。発症直後の症状では区別するのは困難ですので、強い腰痛が1週間以上も続く場合には、ぎっくり腰以外の疾患が考えられます。
急性腰痛の対処法
 治療法には、鎮痛剤や筋弛緩剤の内服、湿布、トリガーポイント注射、腰を安定化させる骨盤ベルトなどがありますが、最も重要な初期治療は、腰への負担を軽くするための安静臥床です。背中を丸めて両膝を抱えるような、エビのような格好で横向きで寝ると楽になります。あおむけで寝る場合には、膝の下に枕やクッションを置いて、股関節や膝関節を少し曲げた状態にすることがポイントです。一般に腰痛に有効とされる骨盤牽引(機械で腰を引っ張る、)、腰痛体操やストレッチ、腹筋背筋訓練は、激しい腰痛がある時はやってはいけません。効果がないばかりか、逆に腰痛を悪化させたり、症状を長引かせたりします。いったん生じた腰痛発作を魔法のように一瞬で治す方法は、残念ながらありません。早く治したい一心で、何かしなければと焦る気持ちを抑えて、楽な姿勢で安静にすることこそが、実は早期回復への早道なのです。
危ない急性腰痛
 強い腰痛であっても、楽な姿勢で横になっていれば痛くない場合は、心配はありませんが、安静時や夜中にも腰痛が強い場合、腰痛だけではなく下肢に痛みやしびれ、力が入らないなどの症状がある場合、発熱や腹痛などがある場合には、要注意です。化膿性脊椎炎や大きな椎間板ヘルニアなどより重い病気の可能性があり、緊急の腰椎MRI検査や血液検査などの精密検査が必要となりますから、一刻も早く整形外科を受診してください。

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