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頸椎症性脊髄症

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頚椎症性脊髄症(けいついしょうせいせきずいしょう) 2010年11月号より

寺田 和正
国立病院機構 九州医療センター整形外科 医長

昭和58年、九州大学医学部卒業。九州大学整形外科入局。
昭和63年、九州大学大学院博士課程修了。福岡市民病院、潤和会記念病院の勤務を経て、平成3年、米国セントルイス市ワシントン大学留学。
帰国後、九州大学医学部整形外科に勤務し平成10年より現職。
専門領域は脊椎外科で年間250例以上の脊椎手術を執刀。
62歳男性。40歳頃から軽い首の痛みや肩こりが持続していました。数年前から両手のしびれが出現し、半年前から、手先の細かい作業、たとえばボタンはめや箸使いが思うようにできなくなりました。数ヶ月前から、両下肢にもしびれとつっぱり感を自覚し、階段を降りるときに手すりが必要になり、早く歩けなくなりました。徐々に日常生活や仕事に支障をきたすようになり、心配して整形外科を受診しました。
診断結果は?
健康Q&A201011_01 頚椎の動きを調べてみると、後屈制限が強く、痛みを伴っていました。両下肢の腱反射は亢進し、筋力は正常でしたが、両手と両足に感覚障害を認めました。単純X線では、全体的に脊柱管が狭く、椎体の変形、椎間板腔の狭小化、骨棘の形成があり、MRI検査では、第5・第6頚椎間と第6・第7頚椎間で脊髄の圧迫が認められ(図の左)、頚椎症性脊髄症と診断されました。
頚椎症性脊髄症とは?
 頚椎はいわゆる「くび」の部分で、頭を支えて動かすはたらきをしています。また、生命維持に関わる大切な神経「脊髄」を保護しています。頚椎の椎間板や椎骨が加齢によって変性・変形し、脊柱管や椎間孔が狭くなる状態が「頚椎症」で、その結果、脊髄が圧迫されて脊髄症状が出るものを頚椎症性脊髄症と言います。「頚椎症性脊髄症」という長ったらしい覚えにくい名称から、難しくまれな疾患と思われるかもしれませんが、実は、頚椎の手術のなかでは、最も頻度の高い疾患なのです。
頚椎症性脊髄症の症状
 頚部痛や肩こりのほか、手指巧緻運動(こうちうんどう)障害と歩行障害が出現します。手指巧緻運動障害とは、字を書く、箸使い、ボタンはめ、紐結びなどの手先の細かい作業が上手にできなくなることです。歩行障害は、軽症では、早歩きや小走りがうまくできなくなり、重症になると階段下降で手すりが必要になります。さらに進行すると、歩行不能となり、排尿や排便の機能も障害されることもあります。
白頚椎症性脊髄症の治療
 保存的治療には、生活指導(頚椎の後屈保持を避ける、転倒などの外傷に注意するなど)、薬物療法(鎮痛剤、筋弛緩剤、ビタミン剤など)、持続牽引、頚椎カラーなどがあります。保存的治療は軽症例に対しては有効ですが、進行例には無効で、より重症化する前に手術が必要になります。
 手術には、前方法と後方法がありますが、もともとの脊柱管が狭く、脊髄の圧迫が何ヶ所もある方には、後方から広めに脊柱管を広げる椎弓形成術が有効です。手術によって脊髄が後方に移動して圧迫が解除され(図の右)、症状が改善されます。ただし、あまりに重症化すると、手術を受けても十分な症状の改善が得られませんので、手術のタイミングがとても重要です。「首の手術は恐い」からといって先延ばしにしていては、回復するチャンスを逃してしまいます。この疾患に対する手術の安全性と確実性は高いので、本当に困ってきたら、早めに脊椎外科専門医にご相談ください。

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