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肺がん

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肺がん 2009年9月号より

一木 昌郎
国立病院機構 九州医療センター呼吸器科 科長

日本内科学会認定医、日本呼吸器学会専門医・評議員、日本肺癌学会評議員。医学博士。
平成元年大分医科大学卒業。平成16年12月より現職。
60歳男性、数か月前より嗄声(かすれ声)が出現し、近医受診しました。声帯麻痺と胸部レントゲン異常を指摘されたことにより肺がんの精査のため紹介受診となりました。喫煙歴は1日20本、40年間です。
肺がん頻度とリスク
 本邦では肺がんの罹患数は年間約7万人以上、死亡数は約6万人です。男性では悪性新生物死亡原因の第1位になっています。リスク要因は圧倒的に喫煙の影響が大きく、一般的に非喫煙者を1とした時の喫煙者の肺がんリスクは男性で約4~5倍、女性で約2~4倍と言われています。喫煙年数が長いほど、喫煙本数が多いほどリスクは高まるとされ、リスク回避は禁煙が第一と言うことになります。
肺がんの病期と症状
 病期はステージI、II、III、IV期と大きく4段階に分類されます。I期は小結節が認められるだけですが、II期は癌がリンパに乗って肺門と言われる中枢に近いリンパ節に転移している状態です。しかしこの段階までであれば手術にて完全に取り除くことが可能ですので早期発見早期治療で治癒が見込まれます。III期になると肺門よりもさらに体の奥とも言える縦隔という大血管や食道などがある部位の周囲のリンパ節まで転移していたり、癌性の胸水がすでに存在していたりと手術は不可能な状態になります(III期の一部は手術可)。IV期はすでに遠隔転移が認められる状態です。転移頻度の高い臓器は原発以外の肺、脳、肝臓、骨、副腎などです。
 すべての患者さんに症状が認められるわけではなくレントゲンやCT異常のみで発見され無症状の方も多く見られます。特に早期のステージの方は無症状の割合が多くなります。言い換えれば症状がない時こそ検診やドックを受けることをお勧めします。一般的な症状は咳、痰で特に血痰が重要です。その他進行すると胸痛、息切れなどが現われますが、すでに転移している場合は転移部位に関連した症状が出現することになります。この症例は転移した縦隔リンパ節腫脹による反回神経の圧迫により声帯の麻痺と言う症状(嗄声)が現われていたケースです。
検査は
 細胞診断もしくは組織診断にて確定診断をつけることと前述のステージ、どこまで進展しているかを確認しなければなりません。痰から確定診断できることもありますが多くは気管支鏡検査にて細胞もしくは組織を採取して確定診断を行っていきます。気管支鏡で診断できない場合はCTガイド下肺生検や胸腔鏡下生検を行います。また全身のCTや頭部MRI、骨シンチ検査などで全身の転移の有無を確認していきます。
組織型と治療法は
 大きく二つに分類されます。小細胞癌と非小細胞癌(腺癌、扁平上皮癌、大細胞癌)です。小細胞癌は進展スピードが速く、全身に転移する率が高いのでごく早期のステージIしか手術ができません(ステージIで発見できることはむしろ稀なケースになります)。抗がん剤治療や放射線治療がその主体となります。非小細胞癌であればステージIから一部のステージIIIまで手術可能です。しかし、手術で根治的な切除ができても再発はあり得るのでその後十分な経過観察が必要です。手術はできないが縦隔中心に限局している場合は抗がん剤治療と同時に放射線治療を行います。ステージIVであれば抗がん剤による治療だけが行われます。最近は分子標的治療薬と言う薬剤が登場してきました。今までの抗がん剤とは作用形態が異なりますが一部の患者さんには劇的な効果を上げています。このような薬剤も併せて使用することが長期生存や治癒に.がる可能性を持つことになります。
どうやって診断しますか?
 通常、外来で症状をお聞きし診察の後、安静時心電図、運動負荷心電図、心エコー検査などを受けていただきます。運動負荷試験は心電図を連続的に記録しながら角度のついたベルトの上を歩く、あるいは固定式の自転車をこぐことで心臓に負荷をかけ、いつもの症状が誘発されるか、その時の心電図に変化が出るか、を見る検査で、これで異常が出れば労作性狭心症の可能性が高いと判断されます。次に冠動脈のどこがどの程度狭くなっているか、造影剤を使った冠動脈造影検査で確認します。冠動脈造影は静脈注射でできる冠動脈CT検査とカテーテルという細い管を動脈の中に通す心臓カテーテル検査の2種類があります。
どういう治療法がありますか?
 内服薬治療が基本で、さらに2種類の血行再建術、(1)狭くなっている箇所を風船付カテーテルで拡張、またはステントという金属製の網目状の筒を留置して血流を回復する、あるいは(2)自己血管を移植するバイパス術で血流を確保する、で症状をとることができます。ただし、今後の再発予防には冠動脈硬化危険因子をきちんと治療することが必要です。飲み薬だけでなく食事療法・運動療法が大切です。

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