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足の傷が治らない!?

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HOME >  会員サービス >  健康Q&A >  足の傷が治らない!?

足の傷が治らない!? 2009年8月号より

井野 康
国立病院機構 九州医療センター 形成外科 科長

日本形成外科学会 会員・専門医 日本フットケア学会 会員、日本熱傷学会 会員、日本頭蓋顎顔面外科学会 会員、日本頭蓋底外科学会 会員
平成11年久留米大学医学部卒業 平成17年久留米大学形成外科・顎顔面外科学講座助教 平成19年より現職
65才男性。半年前からしばらく歩くと足がしびれる症状を認めていた。2ヶ月前ごろに特に本人の自覚無く足の趾に傷ができたが靴擦れだと思い、自宅で処置をしていた。治らないので不安になり、病院へ通院して処置を受けているが治癒せずに経過している。
難治性下腿(足)潰瘍とは?
 下肢の皮膚潰瘍の分類として
  1. 動脈性潰瘍(閉塞性動脈硬化症など)
  2. 静脈性潰瘍(静脈うっ滞性潰瘍など)
  3. 神経原性潰瘍(糖尿病性壊疽、麻痺性疾患に伴うもの)
  4. 感染性潰瘍(壊死性筋膜炎など)
  5. 膠原病性潰瘍(リウマチ、強皮症など)
  6. 外傷性潰瘍
などがあげられます。食生活の欧米化により動脈硬化や糖尿病の罹患患者が近年増加傾向にあり、同時に足潰瘍や壊疽の原因となる血行障害を有する方も増加しています。
閉塞性動脈硬化症とは?
 閉塞性動脈硬化症は下肢の血行障害で動脈が狭くなったり、つまったりしている病態です。通常は、動脈が一部閉塞しても体の代償機構が働き、新たな血流のネットワークが形成されるので、組織が壊死に陥ることはありません。しかし、病気が進んで広範囲に閉塞が起きると、代償機構が働いても血流が足らなくなる場合があります。この状態になりますと、ちょっとした傷やこすれでも傷がなかなか治りません。さらに進行すると下肢の切断にいたる場合もあり、手遅れにならない様に早期発見し、適切な治療や生活改善が必要です。
他の症状は?
足が冷たい、少し歩くと足がだるい・しびれる・痛い、安静時の痛み、潰瘍や壊疽の出現となっています。ほとんど歩行をしない場合は無症状でも重篤な虚血肢にすでになっているケースもあります。
予防は?
表1.閉塞性動脈硬化症患者の重症虚血肢発症に対する危険因子
  • 糖尿病あり 4倍
  • 喫煙あり 3倍
  • 脂質異常あり 2倍
  • 65歳以上 2倍
表1のような報告がありますので、適切な糖尿病の予防や治療、禁煙、食生活の見直しも必要です。
治療方針は?
 血流の評価を行って、重症な血流障害を持つ足であればバイパス術や血管拡張術(ステント留置術、バルーン拡張術)の適応となります。その後に潰瘍の治療を開始しますが、糖尿病や他の合併症を持つ患者さんも多いです。そのためいろいろな診療科の先生方と連携して治療を進めて行きます。
予後は?
 血行再建が行われ、潰瘍の治療が進んで最小限の切断で済むケースから、膝下、膝上などの部位で切断を余儀なくされるケースもあります。適切な治療を行わずに経過すると感染や重症化を招くこともあるので、予防と早期治療が重要となります。

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