福岡商工会議所/Fukunet/経済 経営 ビジネス情報

fcci 福岡商工会議所
  • ENGLISH
  • リンク
  • サイトマップ
  • アクセス
  • 本日の予定
  • お問い合わせ
文字サイズ
  • 文字サイズ小
  • 文字サイズ中
  • 文字サイズ大

飛蚊症あなどるべからず

福商の活動
よかぞう 福岡商工会議所 Facebook

このページに
「いいね!」

SSL GMOグローバルサインのサイトシール

このサイトはグローバルサインにより認証されています。
SSL対応ページからの情報送信は暗号化により保護されます。

HOME >  会員サービス >  健康Q&A >  飛蚊症あなどるべからず

~飛蚊症は網膜剥離の危険サイン~

飛蚊症(ひぶんしょう)あなどるべからず 2008年9月号より

江内田 寛
国立病院機構 九州医療センター 眼科 科長

日本眼科学会眼科専門医、九州大学医学部非常勤講師
1966年生まれ。福島県立医科大学卒業。2007年6月より現職。
網膜剥離や増殖糖尿病網膜症などの網膜硝子体手術が専門。
55歳男性。1か月前から右眼に突然飛蚊症を自覚しました。当時仕事が忙しかったためそのときは放置し、一旦は飛蚊症の症状は軽快したのですが、その後徐々に視野の異常が自覚されるようになり、慌てて眼科を受診しました。
診断
 眼底検査で右眼の網膜剥離と診断されました。突然生じた飛蚊症の際に生じたと思われる網膜裂孔(網膜の穴)が右眼網膜の一部に見られ、そこから徐々に剥離が拡大していったものと推察されました。
数の増大する飛蚊症には要注意!!
 飛蚊症の自覚症状は実に様々で、一般にその多くは加齢による生理的飛蚊症が大部分です。これは、本来無色透明な硝子体(しょうしたい)に加齢により混濁がおこることで生じ、通常は小さな輪のようなものや、数個の点状の影が出現します。
 しかし、短時間の間に急速にその数を増やす飛蚊症には要注意です。網膜剥離を生じる前兆の飛蚊症の原因は、網膜の前に存在する硝子体が網膜をひっぱって、裂孔を形成することで出血が生じ(硝子体出血)、それが網膜に投影されることによりおこります。また、飛蚊症の増加に前後して、無数の光が飛ぶことを自覚(光視症:こうししょう)する場合もあります。その後徐々に網膜剥離の範囲に一致した視野の異常(視野欠損)を自覚します。
 こうした硝子体出血による飛蚊症は、ときに糖尿病の眼合併症である重症糖尿病網膜症(増殖糖尿病網膜症)などでも生じることがあります。
網膜剥離と治療
 通常、網膜剥離は1万人に1人程度に発症し、その好発年齢は20代と50代といわれています。特に50代以降に生じる網膜剥離は、進行が速いため早期発見と治療が必要です。
 診断は点眼薬で散瞳し、眼に光を当てながら行う簡単な眼底検査により行われます。飛蚊症が生じた初期では、網膜裂孔の形成のみで網膜剥離にまで至っていないこともあり、この段階ではレーザーでの外来治療が可能な場合もあります。
 ところが、網膜剥離が進行しレーザーによる治療が不可能な場合は、手術治療しか手段はなくなります。手術は網膜剥離の状態や年齢などを考慮し、強膜内陥術または硝子体手術が、局所麻酔または全身麻酔下で行われます。一般に総合病院などで実施が可能で、おおむね9割程度が1回の手術での治療が可能です。しかし、網膜剥離が広範に拡大したものでは、術後に十分な視力回復が得られないものや、歪みの残存する場合もあります。さらに重症のものでは、複数回の手術が必要になる場合もあるため、早期発見と治療が重要になってきます。
網膜剥離の予防は?
 たとえば食事や運動などの具体的な予防法はありません。その分自己診断も重要です。一方の視力や視野が正常な場合は、網膜剥離の発症に気づかないこともありますので、飛蚊症が気になる場合は時々片眼ずつ白い壁等を見ることなどで、左右に見え方の差がないことを確認しましょう。
 現代では、外部情報の9割くらいは眼を通して得られているといわれています。従って、視力の低下は日常生活のQOL(生活の質)を著しく制限してしまいます。網膜剥離は放置により重症化することから、まず飛蚊症を自覚した時点で早い時期に眼科専門医を受診することをおすすめします。

前のページへは、ブラウザの戻るボタンでお戻りください。