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心臓突然死とAED

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心臓突然死とAED 2008年6月号より

中村 俊博
国立病院機構 九州医療センター 循環器科 科長

日本内科学会専門医、指導医、日本循環器学会専門医
1984年久留米大学医学部卒業、久留米大学第三内科に勤務後、1994年7月より現職
不整脈の薬物、非薬物治療(カテーテルアプレーション、ペースメーカー、植込み型除細動器)が専門分野
200806_01 最近、空港や駅のホームで「AED」と表示された箱をよく見かけます(図1)が、いったいあれは何ですか?「AED」とはどういう意味なのですか?
AEDとは?
 「AED」は、automated external defibrillatorの略で、日本語では「自動体外式除細動器」と言います。これは心室細動や心室頻拍といった突然死に繋がる危険な不整脈を自動的に治療してくれる器械であり、公共の場を中心に広く配備されるようになってきました。現在は空港や飛行機内、JRの駅構内やバスのターミナル、ホテル、病院内などにAEDを整備している施設が増え、今後は人の多い場所ではどこにでもある人命救助装置になるでしょう。
AEDはどのように使うの?
 AEDの使用は心肺蘇生法に伴う救命救急処置の一つですが、消化器と同じように誰でも使うことが可能であり使い方も簡単です(図2)。これを使おうとする人は、器械の音声ガイドに従って、電極というシールを倒れている人の胸に二枚貼り付け、ボタンを押すだけです。あとは器械が自動的に治療を行うかどうかを判断し、治療が必要な場合は電気ショックを出します。この間倒れている人には触れてはいけませんが、電気ショック後や治療を行わなかった場合はすぐに心肺蘇生を続ける必要があります。 図2200806_02
突然死の原因となる不整脈
 心臓に病気が有る、無しにかかわらず、突然心臓の機能が停止し、短時間(おおよそ1時間以内)の内に死に至った状態を「心臓突然死」と言います。この心臓突然死の直接の原因として重要な疾患が「心室細動」、「心室頻拍」と呼ばれる不整脈です。平成14年に高松宮殿下がスカッシュ中に倒れられ急死されましたが、この時も心室細動が原因であったと報道されました。
 心室細動になると、あまりにも速く心臓が興奮を繰り返すため、ちょうど痙攣を起こしたような状態となり、心臓のポンプとしての働きが失われます。血液が心臓から出て行かなくなりますので心臓が停止している状態と同じく、意識は無くなり呼吸も止まってしまいます。いわゆる心肺停止状態であり、このままでは確実に死んでしまいます。心室頻拍という不整脈も心室細動に先行して起こることがあり、心臓突然死の原因の一つと考えられています。
心臓突然死を防ぐには
 急死された方の心電図解析によりますと、心臓突然死の原因の80%以上は心室細動、心室頻拍であることが分かっており、これらの不整脈が起こった後にいかに早く治療を行うかが突然死を防ぐ最大のポイントなのです。
 それではどのようにすれば心室細動、心室頻拍を止めることができるのでしょうか?倒れている人はすでに呼吸も止まって死にかけているわけですので、一刻も早く治療が必要です。
 実は心室細動、心室頻拍を止めて正常脈に戻す最も有効な治療法が「電気的除細動」という方法であり、この目的で使用されるのが電気的除細動器という器械なのです。しかし電気的除細動も不整脈が起こってなるべく早く行わないと効果がありません。一般的に心室細動が起こって除細動を行うまでに1分経過する毎に10%生存率が低下すると言われています。すなわち人が倒れて10分以内に除細動を行わなければ、その方が助かる見込みはかなり少なくなってしまいます。このような医学的理由を背景にAEDが普及してきたのです。心室細動で倒れた人を救急車で病院に運ぶよりも、その場で電気的除細動を行った方が助かる可能性が高くなるからです。
AEDを忘れないで
 AEDは一般の方が誰でも使用できるよう工夫してありますが、もし目の前で人が倒れた場面に出くわした場合、冷静に対応することは容易ではありません。AEDというものが街の中に有ることを知っておき、できれば使用法についても多少の知識が有れば人命救助に大いに役立ちますので、今後は「AED」という言葉を頭の片隅に置いて忘れないでいただきたいと思います。

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