福岡商工会議所/Fukunet/経済 経営 ビジネス情報

  • ENGLISH
  • リンク
  • サイトマップ
  • アクセス
  • 本日の予定
  • お問い合わせ
文字サイズ
  • 文字サイズ小
  • 文字サイズ中
  • 文字サイズ大

貧血

福商の活動
よかぞう 福岡商工会議所 Facebook

このページに
「いいね!」

SSL GMOグローバルサインのサイトシール

このサイトはグローバルサインにより認証されています。
SSL対応ページからの情報送信は暗号化により保護されます。

HOME >  会員サービス >  健康Q&A >  貧血

~働き盛りの健康管理~

貧血 2006年11月号より

岡村 精一
国立病院機構 九州医療センター 血液内科医長 九州大学医学部臨床教授

日本内科学会認定医,日本血液学会専門医 • 指導医 • 評議員
1949年生まれ。1973年九州大学医学部卒業。トロント大学(オンタリオ癌研究所)留学、1985年九州大学専任講師を経て1999年から現職。造血器腫瘍を中心とした血液疾患治療が専門分野。
検診で貧血を指摘され、精密検査を指示されました。自覚症状は無いのですが、精密検査を受ける必要があるのでしょうか?どのようなことが心配されるのでしょうか?
貧血とは?
 貧血とは血液の中の血色素(ヘモグロビン)が正常よりも減少した状態です。血色素は赤血球の中に含まれる赤いたんぱく質で、酸素を運ぶ働きがあります。通常は、血液1デシリットル(dl)中に男性15g、女性13g程度含まれています。WHO(世界保健機構)では、血色素が男性13g⁄dl以下、女性11g⁄dl以下の状態を貧血と定義しています。時々、血色素は十分有るのに、立ちくらみがあったりすると貧血とされることがありますが、これは起立性低血圧など自律神経系の異常であることが多く、医学的な貧血ではありません。
 検診で貧血を指摘されたのであれば医学的な貧血であり、以下に述べるように重大な疾患が含まれている可能性もありますので、精密検査を受けましょう。慢性的な貧血では、多くの場合自覚症状は軽微なことが多いのですが、これは症状が隠されているだけで、貧血が改善すると体の元気さが違い、はつらつと生活できるようになります。
貧血はなぜ起こる?
 血液には赤血球、白血球、血小板の3種類の血液細胞があります。これらは主に骨の中(骨髄)で造られます。一部の白血球はリンパ節や脾臓でも作られます。毎日多数の血液細胞が骨髄で造られ、同数の細胞が崩壊して脾臓などで処理され、微妙に恒常性を保っています。ちなみに赤血球は120日の寿命です。
 赤血球ができるには、骨髄にある血液のもとになる細胞、それを支える細胞、血液の原料物質(鉄、ビタミンなど)、増やすホルモン(エリスロポエチン)などが必須です。貧血は、赤血球の生産低下あるいは崩壊の増加又は失血などにより起こります。
主な原因と隠された病気
 一番多い貧血は鉄欠乏性貧血です。鉄は血色素を造るのに必須で、これが不足すると崩壊に見合うだけの血液が造れません。偏食で生じることが多いので、鉄を多く含んでいる動物性蛋白(肉や魚)を十分取ることが必要です。
 鉄が不足する内的要因にはさまざまなものが考えられます。慢性の出血があれば、血液に鉄が含まれていますので鉄欠乏となります。女性では月経出血がありますので、過半数に鉄欠乏状態があると言われ、より多くの鉄分の摂取が必要です。しばしば、貧血があるため行った検査で子宮筋腫が発見されることがあります。これも、子宮筋腫により月経出血が増すことが多いためです。
 また、鉄を吸収する胃や十二指腸に異常があれば鉄吸収が不良となりますし、消化管の潰瘍や癌では慢性の出血が起こり鉄欠乏となることがあります。慢性胃炎でも造血に必要なビタミンB12の吸収不良による貧血が起こることがあり、この場合も癌があることもあります。
 さらに、腎臓病では腎臓で作られるエリスロポエチンが不足して貧血になることがありますし、肝臓病が進行すると脾臓が腫れて、腫れた脾臓が血液を沢山壊し貧血となることがあります。稀には遺伝性の貧血もあります。
重大な貧血とは?
 生命を直接脅かすような重大な貧血には、再生不良性貧血、造血器腫瘍などがあります。再生不良性貧血は、血液のもとの細胞が少なくなった病気で専門の治療が必要です。造血器腫瘍には白血病、リンパ腫、骨髄腫などがあります。また、前白血病とも呼ばれる骨髄異形成症候群などもあります。これらの疾患は従来不治の病とされていましたが、近年の治療方法の発達もあり、早期診断 • 早期治療で治癒することも多くなってきました。
 貧血を始めとした血液病は検査室の医学とも呼ばれ、採血検査を中心とした精密検査が重要です。検診などで貧血を指摘されたら、自覚症状が無くても精密検査をされることをお勧めします。

前のページへは、ブラウザの戻るボタンでお戻りください。